市町村議会議員特別セミナーに参加

全国市町村国際文化研修所において
全国市町村国際文化研修所において

滋賀県の全国市町村国際文化研修所で開講された、今年度の第2回市町村議会議員特別セミナーを受講いたしました(8月4日〜5日)。

 

1日目・第1講義「これからの社会保障制度~2025年を展望して~」

慶應義塾大学・駒村康平氏の講演では、社会保障と税の一体改革が取り上げられている中で、社会保障制度の現状と制度改革の動向について、また、制度改革を地域でどのように受け止め、地域コミュニティーをどのように維持・再生するかについて学びました。

 

1日目・第2講義「障がいを持つ人の働ける場をつくる」

農事組合法人共働学舎新得農場代表・宮崎望氏の講演では、ソーシャル・ファーム(ソーシャル・エンタープライズの一種であり、障害者あるいは労働市場で不利な立場にある人々のために、仕事を生み出し、また支援付き雇用の機会を提供することに焦点をおいたビジネス)というスタイルで35年間実践され、社会的弱者の潜在能力をどう引き出し生かしていくかを、体験を通して聞かせていただきました。

 

2日目・第1講義「子ども・子育て支援新制度とこれからの子育て支援」

NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長・奥山千鶴子氏の講演では、世界の中における日本の少子・高齢化の現状や平成27年度より本格施行される「子ども子育て支援新制度」の趣旨、取り組みについて説明がありました。来年度の「子ども子育て新制度」施行に向け、乳幼児期の子どもたちが健やかに育ち、制度の利用者である子育て家庭を行政、事業者、地域が一丸となって支援できる制度としていかしていけるよう、わがまちの子育て支援充実のために何が必要かを考え、しっかり取り組んでいきたいと思いました。

 

2日目・第2講義「子どものことを真ん中に 熊取町の子育て支援」

大阪府泉南郡熊取町町長・中西誠氏の講演では、子育て支援の取り組み事例を紹介。その中で特に印象に残った内容が2点ありました。1点目は、行政の縦割りをなくし、切れ目なく一体的に子育てをサポートするため、子どもに関する「保健」「福祉」「教育」をトータルで推進する「子ども家庭課」を設置され、子育て支援に取り組まれているところです(教育委員会と健康課では、子ども家庭課の兼務命令をし、組織を一本化されています)。2点目は、「待つ支援から、届ける支援へ」ホームスタート事業(関西初)の実施です。この事業は、訪問型子育て支援で、研修を修了したボランティアが家庭訪問し悩みを傾聴、家事・育児を一緒に行うことを通し、子育てを応援するというものです。訪問事業では、「ホームスタート事業」のほか、「こんにちは赤ちゃん事業」『保健師訪問事業」「養育支援訪問事業」を行い、家庭内で支援を提供するとともに虐待予防にもつなげ、虐待のないまちづくりを目指しておられます。本市における訪問事業の現状を把握したうえで、熊取町の取り組みを参考にさせていただき、これからの子育て支援にいかしていきたいと思います。